保育園のうたの指導方法【わかりやすく解説】

こんにちは!えぷろん先生です。

今回は、現役保育士が教えるうたの指導方法を解説したいと思います。

この記事の内容
  • 歌う必要性はあるの?CDを流して聴くだけでもいいんじゃないの?
  • うたの指導方法がわからない
  • 曲選びのポイントがわからない
  • 後輩や実習生にうたの指導方法を教えてあげたい

このように指導方法がわからない保育士さんや、うたを教えるのが苦手な保育士さんはいませんか?

私は今まで、後輩や実習生の悩みを解決してきました。

その経験を活かし、子どもたちにしてきた方法、教えてきた方法を解説していきます。

苦手意識があり、ピアノを弾いたり、うたをあまり歌わない!という方は、是非この記事を読んで、うたの楽しさ必要性を感じて保育に取り入れてほしいです。

タップできる目次

なぜうたを歌うのか?

うたの必要性は、歌うことで得られるものがたくさんあるからです。

子どもの頃に歌ったうたってよく覚えていませんか?

うたと一緒にあの頃の風景や出来事、一緒にいた人など、楽しかった思い出が次々と頭の中に浮かんできませんか?

それだけうたを通して、幼少期にリンクするものがあるのです。

うたを歌うメリット

うたを歌うメリットを紹介します。

  • 言葉の習得
  • 記憶力が育つ
  • 感受性や表現力が豊かになる
  • 体力がつく
  • 聴く力がつく

言葉の習得

リズムに合わせることで覚えやすく言葉の習得が早くなります。

聴くだけではなくピアノに合わせたり、声に出して歌うことでより習得が早くなります。

記憶力が育つ

聴いた歌詞やリズム、音程などを意識せずに覚えることで記憶力の向上に繋がります。

CMなど耳に残る曲は、子どもたちも自然と覚えていますよね。

リズミカルなものや歌詞が繰り返しのものは、よく記憶に残りやすいので曲選びで参考にしてみてください。

私は何でも歌にする癖があります。そうすると楽しいことは2倍、悲しいことは半減しますよ。

例えば、いとまきの節に乗せて「小麦粉まぜまぜ~たーまごまぜまぜ、バターもまぜまぜ~砂糖もまぜまぜ~まーぜてまーぜてかきまぜる~できたできた~素敵なパンケーキ」

と材料を覚える工程にも使えるので、替え歌にするのは、保育以外にもおすすめですよ。

感受性や表現力が豊かになる

歌う時に歌詞をイメージして歌ったり、それぞれの曲に合わせて声の大小や速さを変えたりすることで、表現することができるようになります。

また、歌詞の意味や気持ちを考えることで物事を感じる力が育まれます。

私は歌う時によく身振り手振りを取り入れて、体でも表現するようにしています。

体力がつく

お腹から声を出すことによって、自然と腹式呼吸になっています。

割とうたを歌うのって体力がいりますよね。

姿勢を意識して歌うことを心がけられたらいいですね。

たまにだら~っと椅子や机にもたれたり座って歌う子もいますが、広いスペースを取りしっかり足で立つことも大事なことですね。

聴く力がつく

まずは集中して聴くことができるようになります。

テレビやCDなどの電子音は、脳波で記憶に残りにくいと研究されています。

そのために生の音、歌声を聴くことって大事なことなのです。

聴き分けができたり音感がついたりするので、いろんな楽器の音を聴くこともいいと思います。

できるだけいろんなものを聴く機会が作れたらいいですね。

私はよくグループに分けたり、1人で歌う機会を設け、人前で発表する機会や友だちの歌声を聴く機会を作るようにしています。

歌の指導方法

それでは、具体的に私が実際にしている指導方法を紹介します。

  1. 月初めに季節の話をする
  2. アカペラで歌う
  3. 伴奏に合わせる
  4. 歌詞カードを書く
  5. 振付を付ける

①月初めに季節の話をする

例えば、2月を例に出します。

えぷろん先生
2月はどんなイベントがあるか知ってる人?
子ども
鬼が来る日~
えぷろん先生
そうだねー!節分っていって豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりするよね
他にはバレンタインやまだまだ寒くて雪が降る日もあるよね
子ども
へぇ~そうなんだ!鬼は~外!福は~内だね
えぷろん先生
そうそう!こんなうたもあるんだよ

こんな風に、季節を意識できるような話をします。

また、うたの歌詞が載っている絵本などもあるので、それを見ながら保育士が歌ってみるのもアリです。

②アカペラで歌う

いきなりピアノで合わせて歌わずにゆっくりとまずは歌ってきかせます。

そうすると中には知っている子もいるので、次は一緒に歌います。

先に保育士が1節歌って「どうぞ」に合わせて一緒に歌って繰り返します。

それを最後まで細かく区切っていきます。

そのあと、最初から最後までゆっくりと通してみます。

早い子だと「もう覚えた」という子もいますが、全体の様子を見ながらもう一度アカペラで繰り返してみるといいでしょう。

③伴奏に合わせる

スピードをゆっくりにして、保育士が歌詞を先取りしながら歌います。

そうすることで、歌詞を思い出しながらピアノに合わせて歌えるようになっていきます。

ある程度歌えるようになってきたら伴奏を速くしたり、歌詞を先取りしなくても大丈夫です。

④歌詞カードを書く

模造紙に歌詞を書いておくことで見ながら歌ったり、うたの練習以外でも個人練習をしたり、友だちと一緒に歌ったりする姿も見られるようになります。

また、ひらがなが読めない子も文字に興味を持つきっかけにもなりますよ。

⑤振付を付ける

これは私が実際にやってみて、子どもたちの覚えが早かった方法でよくやっています。

歌詞に沿って身振り手振りをつけることで、覚えてくれる子が多いです。

体で覚えることも1つの方法であり、表現力も豊かになりますね。

①~⑤までのポイントを説明しましたが、各年齢でうたの難易度を変え、大体1週間から10日程度あれば覚えられると思います。

知っているうたやうたが好きなクラスだともっと早いかもしれません。

中途半端に何曲も教えていくのではなく、1曲全部歌えるようになってから次の曲を練習するといいでしょう。

次の曲を練習するときに、前に覚えたうたを先に歌うのはいいと思います。

曲選びはどうしたらいいの?

曲選びについては、上記に示したように季節に合ったうたを選ぶといいですね。

3歳児

3歳児は、月に2曲程度で歌詞が繰り返しのもの。

歌詞が2番くらいまでのもの。
(まめまき、コンコンクシャンのうた)

4歳児

4歳児は、2~3曲で歌詞がわかりやすいもの。

歌詞が2~4番くらいまでのもの。
(まめまき、鬼のパンツ、北風小僧の寒太郎)

5歳児

5歳児は、3~4曲で歌詞の内容がわかるもの。
(鬼のパンツ、北風小僧の寒太郎、赤鬼と青鬼のタンゴ、たきび)

5番くらいまで覚えられるようになりますが、3~4曲全てが5番まである曲だと大変なので、5番まである曲は発表会や卒園式などの行事だけでいいでしょう。

また、行事やイベントなどで歌ううたもあると思うので季節に関係のないうたは子どもたちの人気の曲を練習したり、一緒に曲を決めたりして早めに練習しておいて発表会やお楽しみ会などで歌えるといいですね。

後輩や実習生への指導の仕方がわからない、ピアノや歌が苦手な場合はどうしたらいいの?

後輩や実習生に朝の会などでピアノやうたを歌ってもらう機会って結構ありますよね。

その時に相談されたけど教え方がわからない場合は、以下のように指導してみてください。

・手本を見せる
・口を大きく開けてはきはきと歌う
・ゆっくりしたスピードで笑顔で歌うことを意識させる
・間違えても止まらないようにする

※間違えた時に止まってしまっても子どもは止まってくれません。

アカペラでも大丈夫です。止まらずに歌いきりましょう。

ピアノが苦手な場合

ピアノが苦手な場合は無理して両手で弾こうとせず、右手でメロディーだけを弾くのでもいいと思います。

楽譜通りの伴奏ではなく、左手は「ド」のみ弾くだけでもいいのです。

ピアノに合わせて歌うことが子どもたちにとっては経験です。

複数担任なのであれば、無理せず得意な人にお願いするのもいいでしょう。

ピアノだけで苦痛になってしまわないよう得意分野でしっかりカバーし合えると心も楽になりますよね。

うたが苦手な場合

うたが苦手な場合は、まずはしっかりと曲を覚えましょう。

何度も聴いたり歌うことで、音程やリズム感がつき自信につながりますよ。

どうしても苦手意識があるものは敬遠しがちですが、思い切って何度も練習しましょう。

相手は子どもなので多少音痴だろうが気にしません。

笑顔で楽しく歌うのがコツです。

まとめ:うたの指導方法

今回は、うたの指導方法についての記事を紹介しました。

  • うたを歌うことで言葉の吸収力や表現力などメリットがあること
  • うたの指導は、まず季節が感じられるようなものを選び、アカペラで歌うこと
  • 年齢に応じた難易度のうたを選ぶこと
  • 歌詞カードや身振り手振りを作ること
  • 笑顔で口を大きくはっきり歌うこと

これらを踏まえて、うたの指導をすると保育士も子どもたちもきっと歌うことが楽しくなりますよ。

音楽の基礎は歌うことです。

歌うことでいろんな楽器に興味を持つ子も出てくるので、普段の保育に取り入れてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

現役保育教諭6年目。4年目で副主幹を経て、現在クラスリーダー。好きな歌やダンスを活かし、身体表現を学ぶ。保育の楽しさ・面白さを発信していきます。

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